面白いドラマのためには「いい人」なんて出さない

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フィクションにおけるキャラクターの魅力、および面白いドラマを描く方法について書きます。

キャラクター間で面白いドラマを演出するためには、「いい人は出さない」ということが言えます。ここでいう「いい人」とは、欠点がまったくない完璧な善人です。

完璧な善人は、現実の世界なら「そばにいてくれればいいなぁ」と思いますが、そういう人をフィクションに出しても面白くはなりません。なぜなら、「いい人」とは得てしてなにも事件を起こさない人だからです。

面白いドラマのためには、事件を起こすことが必要不可欠です。そして事件とは、往々にして人間の悪い部分から発生します。よって、フィクション創作においては、人間の悪い部分を描くことが大切です。

人間の悪い部分とは、言い換えれば人間の弱さのことです。

そもそも、人間は誰しも弱さを抱えています。どんなに表面的には「いい人」でも、時と場合によっては自己中になってしまうものです。

そういう人間の弱さを描くことは、キャラクター描写におけるリアリティにもつながります。

また、「弱さ」は上手に料理することで、コメディにもなります。

代表例は、高橋留美子の漫画でしょう。高橋留美子の描くキャラクターは大なり小なり自己中であり、譜面通りの「いい人」はほとんど存在しません(一部例外はあり)。高橋は、そういったキャラクター同士のエゴをぶつけることでコメディを生み出しています。

高橋作品は得てして、宇宙人や妖怪や水をかぶると変身する呪いといった荒唐無稽な世界観をしていますが、それなのに多くの読者から支持されているのは、キャラクターの弱さの描き方が上手だからです。弱さがコメディにつながっているのと同時に、無茶苦茶な世界観におけるリアリティにもなっているのです。

キャラクターの魅力を引き出し、面白いドラマを作る方法。それは「いかにしてキャラクターの弱さを描くか」にかかっています。