「バレットジャーナル」と呼ばれる手帳術があります。デジタルプロダクトデザイナーのライダー・キャロルさんが、学習障害による困難を克服するために考案したものです。
この方法を用いれば、タスクやスケジュール、メモなどを楽に管理できるようになります。
そのバレットジャーナルですが、今年、日本で初の入門書が出ました。『「箇条書き手帳」でうまくいく はじめてのバレットジャーナル』です。
著者のMarieさんは家族4人暮らし。整理整頓が苦手だったが、バレットジャーナルを導入して以来、「家庭のマネジメントも少しずつうまくできるようになった」と言います。
バレットジャーナルの基本は、タスクを記号で管理することです。「・」はタスクの作成、「×」はタスクの完了、「>」はタスクの先送り、「<」はタスクのスケジューリングの完了といった具合に。ちなみに「バレット」とは、箇条書きの先頭につける黒点のことです。
その性質上、普通のノートやメモ帳で充分に実践できます。自分が好きなものを選んでかまいませんが、携帯しやすいサイズを選ぶのがコツ。また、素早く記入するため、原則として使用するノートとペンはそれぞれ1つずつに限定します。
バレットジャーナルは、大まかに分けて以下の4つのモジュールで構成します。
- インデックス=目次
- フューチャーログ=半年分の予定を書く
- マンスリーログ=月間予定を管理
- デイリーログ=1日の予定・タスクを管理
これらのほか、自由にコンテンツを追加する「コレクション」もあります。
コレクションには、箇条書きリストだけでなく、イラストやグラフを描いたり、写真を貼ったりと自由にコンテンツを追加できます。読書記録や鑑賞した映画のリスト、マインドマップなど、使い方は自由自在。
バレットジャーナルの良い点は、「なんでも書き込める」ということです。多くのデジタルツールの場合、最初からフォーマットが決まっているため、使い方が制限されてしまいます。一方、バレットジャーナルは紙の手帳を使うため、ユーザーの発想次第で自由に使い方を拡張できます。
また、タスクとメモ(コレクション)が1つの場所に収まっている点もポイント。いちいちツールを使い分ける必要がないため、「あれはどこに記録したっけ?」と悩むことがありません。
デジタルでのタスク管理に慣れないという人は、バレットジャーナルを試してみるといいかも。
ちなみに、著者は「ロイヒトトゥルム」というノートを愛用しているそうです。ロイヒトトゥルムの特徴は、ノート内にあらかじめページ番号が振ってるところです。そのため、「目次を作る」というルールがあるバレットジャーナルとは相性がいい。また、紙質も評判がよく、Amazonのレビューでは「モレスキン完全版」と呼ばれたりもしています。