プロにせよアマチュアにせよ、文章を書いている人なら誰だって魅力的な文章を書きたいと願っているでしょう。
では、魅力的な文章を書くためには何が必要なのか?
このことについて、『プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術』という本の中で、著者は、大切なのは「センス(感性)」だと述べています。
重要なのはセンス(感性)
日本語の基本や語彙の豊富さなども重要ですが、まず何よりもセンスがなければ「読ませる文章」は書けない。著者の印南敦史さんは、そのように説いています。
センスというと、生まれついての才能を連想するかもしれませんが、そうではありません。センスは、努力によって磨くことができます。
以下、センスを磨くための具体的な方法3つ、ご紹介します。
センスを磨くための3つの方法
その1:読む習慣を身につける
本、新聞、雑誌、Webなど、あらゆる文章を読みましょう。そして、文章を読むことを習慣化させましょう。
このとき、何かを学ぼうと特別に意識する必要はありません。読む習慣さえ身につければ、必要なことは自然と頭にインプットされていきます。
その2:他人の視点に立つ
他人の視点に立つとは、客観的になるということです。
「この文章を他人が読んだらどう感じるだろうか」と考える。自分以外の視点を意識することで、それまで見えなかったものが見えてくるようになります。
ただし、書く前から客観的になってしまうと、著者いわく「頭でっかちになって」書けなくなってしまいます。最初は余計なことは考えず、勢いで一気に書いてしまったほうがいいでしょう。
その3:好きな書き手の真似をする
魅力的な文章を書くとは、自分なりの表現スタイルを身につける、ということでもあります。
自分が目指すスタイルを身につけるためには、好きな書き手の真似をするといいです。
もちろん、真似した文章は二番煎じでしかありません。しかし、真似を続けていくうちに、真似をすること自体に飽きてくるようになります。
その段階に至って初めて、自分らしく表現するにはどうすればいいかを考える。そうすることにより、真似を続けてきた経験値と相まって、自分が目指しているスタイルがよりはっきりと見えてきます。
まとめ
「読む習慣を身につける」「他人の視点に立つ」「好きな書き手の真似をする」、この3つをこなしていけば、自ずと文章のセンスは磨かれていきます。
もちろん、独自のスタイルに行き着くまでには相応の時間がかかります。それは仕方がないことです。
「ローマは一日にして成らず」ということわざがありますが、魅力的な文章もまた同様です。焦らずコツコツやっていけば、必ず目指している地点にたどり着けるでしょう。