ホラーでもワンサイドゲームはよくない

アメリカのとある一軒家、その地下で身元不明の女性の死体が発見された。死因は不明。死体は検死を生業とする解剖親子のもとへ運ばれる。早速、解剖による検死をはじめる親子だったが、その死体はあまりにも奇妙で……というあらすじの映画、『ジェーン・ドウの解剖』という映画を見た。謎解きミステリー的な映画かと思っていたが、普通に超常現象ホラーだった。死体の呪いのせいで異常な出来事が次々と親子に襲いかかるのだが、親子は単に仕事で解剖をやっているだけなので、こんなことに巻き込まれてかわいそうだった。あと、ペットの猫も巻き添えを食らっていたのが悲しかった。脱出も不可能になって追い詰められたときに「こうなったら徹底的に解剖してやるぜ!」と反撃を決意したところは燃えたが、結局は無駄に終わってしまい、これはよくないと思った。闇の者(この場合は女性の死体)が襲いかかってくるのはいいのだが、終始女性側が解剖親子を圧倒している流れで、もうちょい親子が逆転する場面があったほうが面白かった気がする。『呪怨』とかもそうだけど、戦いが成り立たないホラーは好きじゃない。ワンサイドゲームだと逆に緊迫感がなくなってしまう。

その点、ジェイソンさんやフレディのおっちゃんはちゃんと相手側にも見せ場を作ってあげるから偉い。こういうところが長年愛される秘訣なんだろう。ヒール役の心得がわかっている。なんかプロレスみたいな話になってきたが、ホラーも本質的にはプロレスと同じではないだろうか。

……などということを考えた日曜日の午後。明日からまた労働がはじまるのだが、一番のホラーは労働だよな、と思った。

ジェーン・ドウの解剖(字幕版)

ジェーン・ドウの解剖(字幕版)

  • 発売日: 2017/10/04
  • メディア: Prime Video