『ソフトウェア・ファースト』読書感想

「これからのビジネスはソフトウェア・ファーストで行こうぜ!」という感じの内容だった。

まずソフトウェア・ファーストってなんぞやという点だが、これは「ITとそれを構成するソフトウェア活用を核として、事業やプロダクト開発を進めていく考え方」だという。

著者の問題意識として、日本とアメリカではソフトウェアに対する価値の認識がまったく違うというものがある。日本ではソフトウェアとかITとかは単なる効率化の道具としか見られていないが、アメリカの場合、ソフトウェア自体がビジネスであり、商売における重要な武器だと見ている。日本で「SIer丸投げ文化」が横行しているのは、この認識の違いのせいだとか。

SIer丸投げのなにが問題かというと、ソフトウェア開発を外注で済ませてしまうことで、開発によって得られる技術やノウハウなどが自社内に浸透しないこと。

正直、この辺の真偽は僕にはわからないのだが、著者の及川氏はマイクロソフト→Googleといった超大手IT企業でキャリアを築き、現在は経営層向けのアドバイザーをやっているそうなので、おそらく本当なのだろう。

本書自体も経営層やマネジャー向けといった趣きが深い。なので、所詮は障害者枠雇用のアルバイトである僕にはどうしようもない部分が大きいのだが、それでも一部は参考になった。

たとえば、音楽産業に起こった変化の歴史。最初はアナログ(レコード)からデジタル(カセットテープ、CD)への移行。次にMP3として楽曲が提供されるようになったため、メディア(CD)が不要になる。さらに現在は、楽曲を購入するスタイルから利用権を取得して聴くスタイル(サブスクリプションサービス)に変化……。

つまり、音楽産業がサービス産業と化した。この変化がすべての産業において起きつつある、と著者は見ている(僕もそう思う)。

こういう時代の流れ的なものは頭に入れておいたほうがいいだろう。

あと参考になったのはキャリア形成のやり方。時代の変化が激しいので、なにか専門性は身につけておいたほうがいい(それはそう)。

で、専門分野を身につける場合、ひとつの分野を縦軸として捉えて深めていき、その周辺にある知識を横軸として拾っていくT字型、あるいは2つの分野を同時に深めていくπ型など、さまざなまやり方があるという。

この辺は初めて聞く話だったので面白かった。僕はどうしようかな……(考え中)。

まあ、とにかく僕は健康力(ちから)を高めないとどうしようもないので、まずはそこからかな。

ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略

ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略

  • 作者:及川 卓也
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2019/10/10
  • メディア: 単行本