個性的な住民が次々と死んでいく長い1日〜『スラッシャー』シーズン3「夏至」感想

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何気なく、Netflixで『スラッシャー』というドラマを見始めた。これが思ったより面白かった。

1シーズンごとにストーリーが完結する形式で、現在シーズン3まで配信されている。

シチュエーションやキャラクターこそ毎回変わるものの、殺人鬼が現れ、キャラクターたちが次々と殺されていくという展開は共通だ。そして、殺人鬼の正体はキャラクターたちの誰かという点も同じ。

1シーズンが全8話と短いので、さくっと視聴できるのも特徴。

配信されているぶんを全部視聴したが、その中でもシーズン3が一番面白かった。だから、シーズン3について感想を述べよう。

シーズン3のタイトルは「夏至」。アメリカのとある貧困アパートが舞台。そこの住民が謎の殺人鬼「ドルイド」に殺されていくのだが、事件全体は1日のなかで起こっている。殺人のスピード感や殺人鬼に異名があるところなどは金田一っぽい。

アパートの住民は、誰も彼もが個性的だ。白人至上主義者のおっさん、貧乏な黒人一家、インフルエンサーを目指すYouTuberおばさん、引きこもりのゲーマーにしてアジア系アメリカ人、ゲイ男性カップル(浮気関係)、ムスリム系の難民少女と、これでもかというくらい、今時のアメリカ時勢を意識したキャラクターたちが出てくる。ついでにいえば、第1話の冒頭で犠牲になる人物は「男とも女ともセックスする性欲の魔人」だったりする。

このメンツを最初に見たとき、「ポリコレ式説教ストーリーでもやるつもりなのか」と身構えたのだが、いい意味で予想を裏切ってくれた。

誰が殺人鬼なのかを予想するのも楽しみのひとつなので、ネタバレはなるべく避けたいのだが、たとえば、「こいつは白人至上主義者だから悪役」みたいな安易なキャラクター設定にしなかったところがよかった。

特に終盤、焼却炉の戦いで、白人至上主義者のおっさんとゲイ男性がタッグを組んで殺人鬼に挑む展開は胸が熱くなった(焼却炉だけに)。

終わってみると、シーズン3はむしろ「白人至上主義者は問答無用で悪」とか、「難民の少女は100%善人」とか、ポリコレ的というかリベラル的な価値観に対して、「世の中そんなに単純なわけねーだろ」と中指を立てるストーリーだった。

全シーズンの面白さでいうと、シーズン1が一番微妙で、そこから2、3と順当に面白さを増していっている。上述のとおり、シーズンごとにストーリーは独立しているので、このシーズン3だけ視聴してみるのもありだろう。

gyazo.com

ハスクバーナ 手斧 38cm 576926401

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