『トラヴィス・ストライクス・アゲイン』は奇妙で面白い

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『トラヴィス・ストライクス・アゲイン』。それは『ノーモア★ヒーローズ』シリーズの外伝的作品。インディーズゲームへのリスペクトに満ち溢れたゲーム。SUDA51(須田剛一)による奇妙なゲーム。それはNintendo Switchのダウンロードのみで販売されていた。

このゲームはストーリーからしてとても奇妙だ。主人公は殺し屋のトラヴィス・タッチダウン。『ノーモア★ヒーローズ』の1作めでバッドガールと呼ばれる女を倒したが、その父親のバッドマンが復讐にやってくる。ところがふたりが戦っていると、突如として幻のゲーム機「デスドライブ マーク2」が起動、トラヴィスとバッドマンはゲームの世界に引きずり込まれてしまう。

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「デスドライブ マーク2」はデスボールという端末をセットすることでソフトが遊べる。6つのデスボールを集め、それぞれのゲームをクリアすると、なんでも願いが叶うという。これでバッドガールを生き返らせようと、トラヴィスとバッドマンは共闘することにしたのだった──。

殺し屋がゲーム機の世界に吸い込まれ、6つのアイテムを集めて願いを叶える。どれも単体ではありそうな設定なのだが、それらを組み合わせることでとても奇妙になっている。

本作の基本的なシステムはアクションゲームだ。ビームカタナ(またはバット)を武器に、出現する敵を倒してステージを進んでいく。攻撃は、弱攻撃と強攻撃があり、これにスキルという特殊技を組み合わせて攻略する。敵がわらわら湧いてくるタイプのアクションで、テンポはスピーディーだ。ゲームバランスは良好で、程よい難しさと爽快感を両立させている。また、難易度を変更することもできる。

全体的な流れとしては、「デスドライブ マーク2を起動してデスボール内のゲームをクリアする」→「リアル世界に戻って新しいデスボールを探す」を繰り返していくことになる。デスボールの内容は普通のアクションゲームからパズルゲーム、ミステリー、シューティングゲームやレースゲームなど多岐にわたり、その内容に応じてステージの構成ががらりと変わる。約3000円という値段でありながら、これほど目まぐるしく変化する展開を楽しめるのが本作の魅力だ。

そして、リアル世界でデスボールを探す過程はADV形式で進行していく。選択肢はなく、テキストを読み進めていくだけなのだが、SUDA51が得意とする独特なテキストのおかげで飽きることはない。

もちろん、ステージの中でもテキストは発生する。個性的なサブキャラクターたちが登場するだけでなく、ステージの最後に登場するボスキャラたちもいい味を出している。一押しは連続殺人鬼のミスター・ドッペルゲンガーで、このキャラクターは、ストーリーの根幹にも関わりがある。

ところで、本作はグラスホッパー・マニファクチュアの20周年記念作品でもある。それもあってか、本作ではいたるところにファンサービスが仕掛けられている。具体的には、これまでグラスホッパーが手がけてきた作品から、多数のキャラクターがゲストとして登場するのだ。オープニングでは『Killer 7』のダン、ADVパートでは『シルバー事件』のウエハラカムイなど。これまでSUDA51を追いかけてきた人なら満足すること間違いなし。

『ノーモア★ヒーローズ』本編ではランキング上位の殺し屋たちと戦っていったが、本作では架空のゲームの主人公たちと激闘を繰り広げていく。

ゲームのヒーローと戦い、倒していくという意味で、本作もやっぱりノーモア★ヒーローズなのだ。

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