アンソニー・ロビンズの『あなたが運命を変える』というドキュメンタリーを見た。そのことを記事にしようと思うのだが、今回は実験的に箇条書き形式で書いてみる。
- ドキュメンタリー『あなたが運命を変える』はNetflixで配信されている。
- 登場する人々はロビンズのことを「トニー」と呼んでいるのだが、字幕では「アンソニーとなっている。なぜだろう?
- アンソニー・ロビンズは自己啓発界の王者。業界では非常に有名な人物。
- ドキュメンタリーの内容は、彼が主催する大型セミナー「デート・ウィズ・ディステニー」の様子を追っていく。
- このセミナーは参加費用からして半端なく、旅費を含めると日本円で100万円は超える。
- セミナーの開催期間は6日間。その期間で参加者たちは自分の人生を見つめ直し、新たな目標を設定して、その目標を達成するための方法まで考える。
- 自己啓発セミナーといえば「ポジティブ至上主義」みたいなイメージが強いが、ロビンズは「うちはポジティブなことばかり言って誤魔化すようなのはやらないからな」と真っ向から否定する。
- 参加者たちも、しゃれにならないレベルの悩みを抱えた人々が集まっている。
- そこで行われるのは、もはやセミナーというより、ロビンズと参加者たちのガチバトルである。
- たとえば、ドキュメンタリーの冒頭から本物の自殺志願者が登場する。が、こんなのはまだ序の口。
- 「しゃれにならない悩みを抱えた人々」は、スタッフ間で「レッドフラッグ」と呼ばれている。
- セミナー開始前のミーティングでは、参加者に提出してもらった書類の中からレッドフラッグをピックアップし、スタッフ間で彼らへの対策を共有するということを行っている。
- レッドフラッグのプロフィールは以下のようなもので、どれも凄まじい。
- 「幼児期に父親に虐待を受けた男性──最終的に捨てられている」
- 「バイク事故に遭い、脳を損傷した男性(重度の障害あり)」
- 「自己免疫疾患による継続的な痛みがある女性」
- 「母親を養父に殺された」
- 「息子のうち1人が妹への虐待を強要された」
- 「テロ攻撃で3日間、人質にされた」
- 「6歳のときに家族から性的虐待を受け、11歳で父親から身体的虐待、17歳で仲のよかった兄をバイク事故で亡くした」
- ロビンズはこれらの人々に臆することなく、セミナー本番では、むしろ自分から煽って彼らの本音を聞こうとする。
- その本番で、ある自殺志願者の女性が登場する。彼女のプロフィールは以下のようなもので、聞いているこっちが苦しくなる。
- カルト宗教のコミュニティに生まれ、6歳の頃から「神のため」と称して強姦されてきた。
- そのせいで正常な愛がわからなくなり、人生の意味を失ったまま生きてきた。
- その苦しみから解放されたくて、藁にもすがる思いでロビンズを頼ってきた。
- その女性に対し、ロビンズは以下の解決策を提示する。
- まず、その場でほかの参加者に呼びかけ、定期的に彼女と連絡をとってくれる支援者を募集する。
- 次に、ロビンズが懇意にしているセラピストを紹介し、その人物の元で仕事の研修を受けてみないかと提案する。
- つまり、精神面での支えと仕事面での支えの両方を提示してみせた。
- これら一連の流れはすべてアドリブ。すごい。
- なぜロビンズは苦しみを抱えた人々に寄り添えるのか?
- ロビンズ自身も苦しみの元に生きてきたから。
- ロビンズは母親から虐待されて育った。
- 虐待の内容は「大学に進学させてもらえなかった」「髪を引っ張られて壁に叩きつけられた」「洗剤を飲まされた」など、一部だけ取り出してみても相当ひどい。
- ロビンズは、こうしたつらい時期があったからこそ、今の自分があると考えている。

- 作者: アンソニー・ロビンズ,本田健
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2014/03/14
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