アイアン・フィスト シーズン1 第10話「虎穴の中枢」レビュー

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「君の怒りと憎しみ、混乱が──“気”を破壊した」

Netflix限定オリジナルドラマ、『アイアン・フィスト』のあらすじと感想。今回はシーズン1の第10話。

前回のレビューはこちら。

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あらすじ

シーズン1 エピソード10 - 虎穴の中枢

ダニーはバクトたちの拠点で目を覚ます。そこは学校のようでもあり、修道院のようでもあった。コリーンによると、家がない子供たちを訓練して育てているという。

バクトはダニーを自分のオフィスに案内し、ある映像を見せる。1948年、プロパガンダ映像を撮影中だった中国兵の部隊が山中で行方不明になった。そのときに残された映像である。映像では、中国兵たちがひとりの男になぎ倒されていた。その男の両手は炎のように光っている。当時のアイアン・フィストだった。アイアン・フィストは、偶然にもクン・ルンの入口に近づいた中国兵の部隊を迎撃したのだ。

この映像を見たバクトは、個人的な興味からアイアン・フィストのことを調べだしたという。傷を治す力を知っていたのもそのためだと説明した。そして彼は、ダニーに自分のパートナーになってほしいと言う。

ジョイと再会したハロルドは、会社を取り戻すための計画を話し合う。そしてダニーにも計画に参加してもらおうと、電話で連絡する。そのときハロルドは、バクトという男の一味がガオを拘束したことを知る。自分を裏から操っていた女が無力化したことを知り、ハロルドは喜ぶ。

その後、ダニーはアジト内で一般生徒が立入禁止になっている建物に潜入する。その建物の一室にはガオが幽閉されていた。部屋の外で、モニターの映像越しにダニーはガオと会話をする。「あなたはヤミノテに騙されている」とガオは言い、ダニーは衝撃を受ける。

動揺したダニーは、「ガオがこの組織はヤミノテだと言っている」とコリーンに打ち明けるが、なんと、コリーンはそれを肯定する。彼女自身もヤミノテの一員だったのだ。これまで彼女が嘘をついてきたことに対し、ダニーは激昂する。一方、コリーンは、自分たちはガオとは違うと主張する。

その頃、バクトはハロルドの隠れ家に赴いていた。新たなヤミノテが現れたことでハロルドは失望する。しかしバクトは、「自分は友好的なパートナーシップを結びに来た」と説明する。

その後、ハロルドは役員のまえに姿を現し、彼を暗殺する。ヤミノテの後ろ盾を得た今、殺人を自殺に見せかけるのは容易なことだった。

夜、ヤミノテのアジトにいるダニーは、バクトの真実を調べようと単独で行動する。その中で彼は、何台ものコンピュータが並んだ情報室に侵入、バクトの一派が街中を違法監視している証拠を発見する。監視の対象には、ハロルドの隠れ家も含まれていた。やはりこの組織も悪事を働いていたのだ。

そこへバクトが現れる。もはやダニーが仲間になることはないと悟った彼は、攻撃を仕掛けてくる。ダニーはバクトと戦い、ついで、生徒たちとも戦闘を開始する。

多勢に無勢、追い詰められるダニーだったが、そこにひとりの男が救援に現れた。その男はクン・ルンでの友人、ダヴォスだった。ダヴォスは、ダニーをクン・ルンへ連れ戻すためにはるばるやってきたのだ。

ダニーとダヴォスは生徒たちを蹴散らし、アジトの正門まで到達する。閉ざされた門をアイアン・フィストの拳で破壊しようとするダニーだったが、うまく気を集中できない。バクトは、その原因をダニーの心の乱れにあると指摘する。

一見して脱出不可能に陥ったダニーたちだったが、そのとき、なぜか門が開き始めた。ふたりは一気に駆け込む。脱出の間際、ダニーは、コリーンが制御室から門を開けてくれたことを知るのだった。

翌日、からくも追手から逃れたダニーたちだったが、ダニー自身はバクトに腹部を刺されたこともあり、消耗していた。一方、ランド社の取締役会では、役員のひとりの自殺が問題となり、株価へのネガティブな影響を恐れた結果、役員たちはミーチャム家の会社への復帰を決定するのだった。

感想

前回、ダニーに気の使い方を教えてくれたバクトだったが、実は彼もヤミノテだと判明する。そして彼の弟子であるコリーンもまた、ヤミノテの一員だった。

今回の話で、これまでコリーンがなにをやってきたのかも明らかになる。つまり、彼女は道場でヤミノテの候補生たちを鍛え、見込みがある者をバクトの下へ送っていたのだ。もちろん、彼女自身に悪事を働いているつもりはないし、実際、これまで行ったことはないのだろう。

だが、ダニーが指摘するようにヤミノテはカルト組織であり、そこで育った若者たちは、「自分たちは良い行いをしている」と思いながら悪事に手を染めるようになる。

『デアデビル』のシーズン2では単一の組織として描かれていたヤミノテだが、実際には一枚岩ではなく、複数の派閥があることが今回の話でわかる。要はバクトがガオを捕まえたのは、組織内の派閥抗争だったわけだ。で、コリーンはそれを「ヤミノテにも善玉と悪玉がある」と信じていたようだが、現実にはダニーのほうが正しく、ヤミノテは根本的に、危険なカルト集団なのである。

さて、そうして諸々の真実が判明したところで第10話は終了し、シーズン1の物語はいよいよ佳境を迎えるのだった。

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