創造性が発揮されるのは朝? それとも夜?

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1日の中で最も創造性が発揮されるのは朝でしょうか? それとも夜?

この命題について、『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブではない日々』という書籍から考えてみたいと思います。

この本は、さまざなま分野(詩人、画家、作家、哲学者、ピアニスト、映画監督等)の天才たちが、それぞれどのように日々を過ごしていたのか、ということを紹介したものです。

天才たちの中には、「規律正しい生活こそが創造性の源である」と信じ、毎日決まった時間──大抵は朝か早朝──に仕事を始める人がいます。

たとえば、詩人のW・H・オーデンは「その日のうちにやりたいこと、やらねばならないことを決め、それを毎日必ず決まった時間にやる。そうすれば欲望に煩わされることはない」と語り、次のような習慣を送っていました。

オーデンは午前六時過ぎに起き、コーヒーをいれると早速仕事を始める。その前にクロスワードパズルをやる場合もある。彼の頭脳は午前七時から十一時までがいちばん冴えていて、この時間を有効に活用しないことはめったにない。(オーデンは夜更かしをする人間を軽蔑し「夜に仕事をするのは“ヒトラーのような人間”だけで、まっとうな芸術家はしない」といっていた)。ふだんは昼食後、仕事を再開し、夕方まで続ける。六時半ちょうどに食前のカクテルを飲むことにしていて、自分と客のために強いウォッカマティーニを数杯作る。そのあと大量のワインと夕食をとり、食後もさらにワインを飲みながら客と会話を楽しむ。ベッドに入るのは早く、遅くても十一時まで。歳をとるにつれて九時半ごろになった。

一方で、オーデンとは真逆の人もいます。

アメリカン・アカデミー功労賞を受賞した経歴を持つ作家のアン・ビーティは、「いちばんいい仕事ができるのは夜だ」と言い、午後7時から執筆しています。しかも、それだけでなく、ビーティは毎晩執筆しているわけではないというのです。

「スケジュールなんてぜんぜん守らないし、そうしたいともぜんぜん思わない。努力してみたことはあるの。スランプに陥って、なんとか抜け出そうとしていたとき。『ほら、がんばって、アン。タイプライターの前にすわるのよ』とかいってね。でも、かえってひどいスランプになってしまった。成り行きにまかせたほうがいいの」。その結果、何ヵ月もなにも書かないということがよくある。「無理に書くことはできないとわかったのよ」とビーティはいう。

このように、ビーティのスタイルはオーデンとは真逆です。

規則正しく仕事をするべきだと説く人がいる一方で、成り行きに任せたほうがいいと語る人もいる。結局、仕事は何時から始めるべきなのでしょう?

本書を読了したところ、どちらかといえば「仕事は規則正しく、朝のうちから」という人が多いように見受けられました。しかし、だからといって、「朝から始めるのが正解」とはいえません。つまるところ、創造性が発揮できる時間帯は人によってまちまちなのです。よって、創造性を発揮するためには、自分自身をよく観察し、最も好調な時間帯を発見することが大切といえます。