WiiUの国内生産が終了するようだ。ソースは任天堂のホームページで、WiiUの本体ラインナップのページ。
このページを見ると、現在展開されている「スプラトゥーンセット」と「プレミアムセット」の両方が、近日中に生産終了予定となっている。
任天堂としては、早めに新ハードである「ニンテンドースイッチ」に移行する目論見があるのだろう。市場的には失敗だったので、今後も長々と続けるつもりはないのだと思われる。
さて、市場的には失敗だったとはいえ、WiiUに面白いソフトがなかったのかと言うと、まったくそんなことはない。WiiUには優良ソフトが数多く存在する。この辺はゲームキューブの状況と似ているかもしれない。
おそらくこれがWiiUに関する最後のニュースだと思われるので、この機会に、個人的に一押しのソフトを紹介しよう。
スプラトゥーン
定番中の定番であり、たぶんWiiUで最も話題になったソフト。残念ながら公式フェスは既に終了してしまったが、対人マッチをしているだけでも充分に面白い。
スーパーマリオメーカー
こちらも定番。マリオのステージを自作できることで話題になった。WiiU持ちはとりあえずスプラトゥーンとこれを買っておけば間違いない。
というか、「マリオ」の名を冠するゲームはどれも良作。『マリオカート8』とか『スーパーマリオ3Dワールド』とか。ただ、いちいち挙げていたらキリがないので、定番系の紹介はこの2つに留めておく。
ゼノブレイドクロス
お次はRPG枠を紹介。『ゼノブレイドクロス』はオープンワールドのRPGで、人を選ぶが個人的にはかなりおすすめする。
惑星ミラの広大な土地を駆けまわり、新たなスポットを発見しながらクエストをこなしていく。章が進めば「ドール」と呼ばれる巨大ロボットに乗ることも可能で、さらに後半ではドールに飛行機能をつけることもできるようになる。空を自由に飛べるようになると一気に世界が広がった感じがして、本当に楽しい。
ちなみに「人を選ぶ」理由は、ストーリーが薄味なため。基本的に探索メインだと思ったほうがいい。
なお、本作のストーリーには続編の予感がする。それについては別の記事で書いた。
幻影異聞録♯FE
こちらもRPG。「げんえいいぶんろく、シャープ、エフイー」と読む。任天堂のファイアーエンブレムシリーズの設定を用いつつ、メガテンシリーズで有名なアトラスが開発を行った。
システム的にはメガテンというより、最近のペルソナシリーズに近い。ペルソナファンなら間違いなくおすすめ。
戦闘で敵の弱点をついていくのもペルソナと同じ。ただし、「セッション」のおかげでペルソナとはまた違った快感がある。
キャラクターが「セッション」に関するスキルを習得した状態で敵の弱点をつくと、セッションが発生し、別のキャラクターが追加攻撃をしてくれる。さらにセッションは控えメンバーでも発動するため、ゲーム後半になると味方全員で敵をタコ殴りにする図が拝める。
上記の『ゼノブレイドクロス』よりも癖が少ないので、ライト層でも安心して楽しめる。が、一点だけ注意がある。ロード時間の関係上、このゲームを購入するならダウンロード版を強くおすすめする。戦闘に入るたびに短いロードがあるので、たかが数秒の差といえど馬鹿にできないのだ。
零 ~濡鴉ノ巫女~
ジャパニーズ・ホラーゲーム、零シリーズの最新作。悪霊をカメラで撃退していくあれ。
僕はこのゲームが初めての零だったが、とても面白かった。
自殺の名所である山がゲームの舞台。シリーズのファンによると、過去最大の広さだったそう。
この手のゲームはなんとなく怖そうで敬遠している人が多いかもしれない。実際、一部のステージ(監視カメラのあれとか)は怖いのだが、全体的にやっているうちに慣れてくる。
それよりも登場する女性キャラクターの3Dモデルがかなり気合が入っていて、そっちの美しさに見惚れることのほうが多いかもしれない。
なお、主人公の声優は、現在病気で療養中の種田梨沙さんです。ファンの人は買いましょう。
ベヨネッタ2(Wii U版「ベヨネッタ」のゲームディスク同梱)
アクションゲーム。「2」とついているが、前作も同梱されているので今作からでも安心して遊べる。一粒で二度美味しいソフトである。
『デビルメイクライ』の神谷英樹さんが関わっていることは有名。とにかく派手なゲーム。連撃で格好良く敵を倒したい人におすすめ。
ドラゴンクエストX オンライン
現時点におけるドラクエナンバリング最新作にして、同シリーズ初のオンラインゲーム。
WiiU版の利点としては、やはりゲームパッドの存在がある。ゲームパッドのおかげで寝転びながら遊べるし、キーボードのかわりにもなる。おそらく、初心者に『ドラゴンクエストX』を勧めるとすれば、このWiiU版が最適だろう。
ドラクエシリーズらしく遊びやすいので、MMO初心者にもおすすめ。自由度ならば歴代で間違いなくナンバーワン。やたら食わず嫌いしている人も多いが、「これをやらずにドラクエファンは名乗れない」というレベルの出来であることは保証します。
インジャスティス:神々の激突
他機種でも展開しているゲームだが、それでも外すことはできない。なぜなら、このゲームは格ゲーの中でも特にストーリーが優れているから……。
ひょんなことから平行世界にワープしてしまったDCヒーローたち。その世界は、悪に落ちたスーパーマンが暴力を管理するディストピア社会だった。なぜ、スーパーマンは悪に落ちたのか? そして、DCヒーローたちは元の世界に戻れるのか? 善と悪が入り乱れる戦いの果てに、待ち受けるものはなにか? すべては、このゲームをプレイして感じてほしい。
なに、DCコミックの世界はよく知らない? ばっきゃろう! このゲームをきっかけにして、そこから知っていくんだよ!
WiiUの購入はお早めに
ここでの紹介は省いたが、あとは『ピクミン3』なんかも評価が高い。シューティングなら『スターフォックス ゼロ』があるし、格ゲーならほかにも『ポッ拳』がある。ああ、そうそう、『マインクラフト』もWiiU版があった。
よく「遊ぶソフトがない」と言われるWiiUだけど、探せばいろいろ興味深そうなのが見つかるはず。最低でも「本体を買った元が取れない」ということはまずない。たまに「スプラトゥーンだけしか買っていない」という人を見かけるけど、正直もったいない。ちょっとAmazonで探してみてはどうだろう。
で、WiiUをまだ買っていない人。ハードの生産が終了するので、もうすぐ国内では手に入らなくなる。新ハードのニンテンドースイッチはどうもWiiUとは互換がなさそうなので、WiiU専用のゲームは、もう遊べなくなってしまう可能性が高い。
今回紹介した中だと、『ドラクエ10』と『インジャスティス』は他ハードでも遊べる。『スーパーマリオメーカー』は3DS版が予定されているが、こちらは作成したコースをアップロードすることができない。それ以外は(今のところ)WiiUじゃなければ絶対に遊べない。
無理をしてまで買う必要はないけれど、迷っているなら、なるべく早めに購入したほうがいいだろう。