「ひとつ、ふたつ、ペニー・アンド・ダイム。やってやる」
Netflix限定オリジナルドラマ、『デアデビル』のあらすじと感想。今回はシーズン2の第11話。
前回のレビューはこちら。
あらすじ
シーズン2 エピソード11 - 38口径
ヤミノテが病院を襲撃する。デアデビルが応戦するものの、子供たちは連れ去られ、スタッフに犠牲者が出てしまう。
その後、クレアは極秘で患者を収容したことで院長(?)に責任を追及される。死亡したヤミノテの戦闘員を調べたところ、既に検視されていた痕跡があり、疑問を抱いた彼女は戦闘員の身体を詳しく調べることを主張するが、院長は「病院の財政が悪化する」といって拒否する。
レイエス検事襲撃の巻き添えで怪我を負い、入院中のフォギー。そんな彼のもとに、元カノの弁護士が現れる。彼女は、パニッシャー裁判の際のフォギーによる冒頭陳述を褒め称え、「ある人に会ってほしい」と言って去っていくのだった。
一方、フランクが「ブラックスミス」を狙っていることを知ったマットは、彼よりも早くブラックスミスを捕獲しようと、手がかりを求めてチャイナタウンへ足を運ぶ。
「ブラックスミスのライバルが正体を知っているかもしれない」という情報をもとに、そのライバルの拠点に侵入してみると、そこにいたのは、かつてフィスクと同盟を結んでいた麻薬密売人、マダム・ガオだった。
デアデビルは「ブラックスミスの情報を教えれば通報はしない」と取引し、マダム・ガオから情報を得る。彼女によれば、ブラックスミスが扱うヘロインはどこかの埠頭に運ばれてくるとのことだった。
一方、カレンはフランクに協力し、彼とともにブラックスミスを追うことを決めていた。
喫茶店でコーヒーを飲んでいると、突然フランクが「店員と一緒に店の奥へいけ」と言ってきた。ブラックスミスの手下が追ってきたのだ。カレンに彼に従い、店員と厨房に隠れる。
激しい戦闘の末、フランクは勝利した。ブラックスミスの手下を痛めつけ、彼の居所を吐かせる。手下によれば、ブラックスミスは埠頭にいるという。それだけ聞き出すと、フランクは容赦なく手下を射殺するのだった。
騒ぎが収まって、カレンが厨房から顔を出すと、そこは血の海だった。フランクは「もう俺に関わるな」と言い、1人で埠頭に向かう。
その頃、メトロ総合病院ではクレアの処分が決定していた。理事会の決定は、「一連の出来事をなかったことにするのであればクビにはしない」というものだった。彼女の上司によれば、匿名で大金が寄付されたのだという。明らかな買収だった。しかし、先の襲撃で同僚を殺されているクレアはそれが許せず、自ら病院を辞めることを宣言する。
埠頭。ブラックスミスの船を襲撃するフランク。その戦闘音を聞きつけ、デアデビルも現場へ向かう。
船で初老の男と戦うフランク。男は自分こそがブラックスミスだと名乗り、フランクは彼を殺そうとする。だが、そこにデアデビルが現れ、「彼は嘘をついている」と言う。
そこへ武装した男たちが車でやってくる。彼らは船上にフランクの姿を認めると、銃を発砲してきた。弾丸が船の火薬に引火し、大爆発が起こる。
水のなかにいたデアデビルは無事だったが、フランクがどうなったのかはわからない。
アパートに戻ったマット。そこにスティックの部下が瀕死の状態でやってくる。部下はエレクトラにやられたのだ。彼の話により、マットは、エレクトラがスティックを殺そうとしていることを知るのだった……。
感想
パニッシャーメイン回。
少しずつ、だが確実に、真実へ近づいていくフランク・キャッスル。理解者であるカレンの手も振り切って、孤独な復讐劇に身を投じる。そんな彼に待ち受けている結末はいったい何か。答えは、ブラックスミスとともにある。
一方、ヤミノテとパニッシャーという2つの事件に迫られ、結果として事務所と友人を失いつつあるマット・マードックだが、ここへ来て、エレクトラとスティックの争いという新たな局面に対応しなければならなくなった。
自ら進んで孤独になろうとするフランクと、望んではいないのに孤独になっていくマット。似ていながらも決定的に異なる信念を抱えた2人の男。2つの事件が終わるとき、果たして彼らに何が残るのだろうか……。