「なぜ心変わりした?」
「真相を知りたくなったのかも。家族のこととか。もし裁判になれば明らかに……」
「『もし』じゃなくて裁判になる。世紀の裁判だ」
Netflix限定オリジナルドラマ、『デアデビル』のあらすじと感想。今回はシーズン2の第6話。
前回のレビューはこちら。
あらすじ
シーズン2 エピソード6 - パートナー不在
ヤクザの刺客がビルを強襲する。成り行き上、エレクトラと協力して刺客を倒したマットだったが、やはり納得がいかない。その後、朝のカフェでエレクトラといろいろ話をする。最初はロクソン社とエレクトラの争いに介入するのは嫌だと思っていたマットだったが、ロクソンの裏にいるヤクザが、再び街を狙っていることを知り、渋々エレクトラに協力することに。
事務所に戻ったマットは、フランクが死刑の瀬戸際にあることを知る。ニューヨークに死刑はないが、フランクは他の州でも事件を起こしているため、裁判後は他の州に移されて死刑にされてしまうのだ。それはパニッシャーを葬ろうとするレイエス検事の計画だった。
フランクの命を救うため、マット、フォギー、カレンの3人は病院でフランクと面会する。話の途中でレイエス検事がやってきてマットたちを追いだそうとするが、フランクが「ネルソン&マードックが俺の弁護士だ」と認めたため、それはできなくなった。これによりマットたちはフランクの正式な弁護士になったが、またしてもレイエスに楯突く結果になったため、もし裁判で負ければフランクだけでなく、ネルソン&マードック事務所の命運も終わりになる。それでもマットは彼を救いたかった。
だがそのとき、エレクトラの部下がマットを迎えに来る。表で彼女が車のなかで待っているという。仕方なくマットは、カレンとフォギーを残して彼女の元へ。
車内でエレクトラは、マットに服を着替えるように言う。これからロクソンのパーティーに潜入し、極秘台帳を盗むから手伝ってほしい、と。
パーティー会場。ロクソンの社員からカードキーを盗んだマットとエレクトラは、まんまと極秘台帳を盗むことに成功する。しかし帳簿のなかで最も重要と思われる部分は暗号化されていた。
一方、カレンはフランクと病室で2人きりになっていた。フランクが望んだことだった。彼は、自分の家を見てきた彼女に興味を抱いていた。2人はしばし死刑の件を横において、家族のことについて話をする。フランクは、頭に受けた銃弾の影響で記憶が曖昧になっていた。家族のことを思い出させてくれてありがとう、と彼は礼を言う。
その後、フォギーを交えて仕事の話になる。フランクの他の州での犯行は証拠不十分であり、死刑になる可能性はなくなった。だが一方で、新しい問題があった。フランクは独房ではなく、一般監房に入れられるという。それはつまり、血に飢えた犯罪者と一緒になるということだ。レイエス検事は、フランクが監房の「事故」で死ぬことを期待しているのだ。しかし、現段階ではこれが最善の取引である。フランクはこの取引を受け入れると、カレンとフォギーに伝えた。あとはレイエス検事と判事の前で有罪を認めるだけだった。
やがてレイエス検事と判事が病室をおとずれる。しかしフランクは、急に態度を一変させて無罪を主張した。これにより取引の話は無効になり、世紀の裁判がはじまることになった──。
感想
スパイ作戦で絶妙なコンビネーションを見せるマットとエレクトラ。最初のうちはエレクトラにうんざりしていたマットだが、彼女との相性の良さに、次第に楽しくなっていく。「デアデビルとしてのマット」についていけるただ1人の相棒。しかしこの相性の良さが、彼の苦悩を深めていくのだ。
一方、パニッシャー事件はフランクの心変わりにより、世紀の裁判へ発展する。果たして、フランクは何を考えているのか。そして2つの大事件に挟まれたマットは、この状況に対処しきれるのか。物語は、いよいよ混迷を深めていく……。