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姫呂ノート

散文的な個人ブログ

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僕と社交不安障害について(仕事編)

雑記

前回の続き。

大学を卒業したものの、僕は就職をしなかった。理由は2つある。1つは、作家になりたいと思っていたこと。そしてもう1つは、自分に一般的な職場環境で働いていける自信がなかったからである。今回は、後者の件について詳しく書きたい。

働くことに関しての自己評価

何度も繰り返しているが、僕は社交不安障害だ。しかし、そのことに気づいたのは今年になってからである。鬱症状が出て、体力・気力ともに限界に達し、その段階で精神科を受診して、ようやくわかったのだ。

とはいえ、それ以前(学生時代)から、自分は人付き合いが苦手で、周りの人よりも緊張しやすいという自覚はあった。うまく他人とコミュニケーションをとれなかったり、公衆トイレで用を足せなくなったりしていたのだから当然である。仕事に関して言えば、普通に働けることは働けるのだが、「責任」がのしかかってくると、とたんに駄目になってしまう。緊張のあまり普段の力が出せなくなってしまうのだ。加えて、ミスを引きずる傾向がある。1つミスをすると、それが次のミスにつながり、悪循環に陥るのだ。あとは、仕事の同僚と人間関係を築くのが、やはり苦手である。仕事中、僕は無駄口を叩かないが、これは正確には「叩けない」のだ。ただでさえ仕事中は緊張しているので、ちょっとした合間に気の利いたことを口にしたり、ということができない。相手が「誰とでも仲良くなれるタイプ」の人ならいいのだが、それ以外の、少しでもこちらのことを警戒してくるような人だと、友好関係を結ぶのが難しい。

つまり、チームプレイにはまったく向いていない、ということだ。

学生からフリーターへ

初めてアルバイトをしたのは高校生のときで、知り合いに誘われてガソリンスタンドの店員をやった。大学時代も別のバイトをした。学生時代のアルバイトは、実を言うと、ほぼまったく問題がなかった。やはり学生の身分だと大きな仕事を任されることがないので、いくらか気が楽だったのだろう。年齢的にも若かったので、まだ将来を楽観視できるだけの余裕があったことも大きい。

大学3年の終わり頃になって、就活はどうするのか考えた。何度も考えたが、物語を作って暮らしたいという欲求を、心の底から捨て去ることができなかった。それに、普通に就職したら不幸になるという強い予感があった。この2つの理由から、結局僕は就職をしないことに決めたのだが、後者の予感に関しては、その後、正解だったことが明らかになる。

それから、フリーター生活がはじまった。最初は「時給がいいから」という理由でコンビニの深夜勤をやった。接客が少ないという点ではよかったが、昼夜逆転生活になれることができず、ストレスが溜まって半年ほどで辞めてしまった。その後、某飲食店でキッチン業務をした。こっちはそこそこ自分に合っていたようで、長く続けることができた。

しかし、数年ほど働いて馴染んできた職場も、結局は辞めてしまった。理由は、やはりストレスだ。今までのバイトでもそうだったが、僕は2〜3年ほど働くと、仕事が嫌になってくる。なぜなのかはわからない。たぶん、その日その日は大丈夫だと感じていても、緊張によるストレスが少しずつ蓄積していくのだと思う。もう1つ理由があるとすれば、小説だ。フリーターになった当初は気力が充実していたが、数年も書き続けていくうちにだんだん自信がなくなっていって、書いては嫌になり、また書き直しては嫌になるということを繰り返していた。ついには、自分自身が嫌で嫌で仕方がなくなった。そうしたストレスが溜まっていったある日、僕は風邪で倒れた。4日くらい寝込んだ。その後、仕事に復帰したものの、どうにも体調不良が続いたため、店長に申し出て辞めさせていただいた。

飲食店を辞めたあと、しばらくは気分が優れなかった。階段を上がるのも億劫という感じだった。思えば、この頃から既に鬱症状が出ていたのだろう。だが、当時は風邪の影響が長引いているのだと勘違いしていたので、精神科には行かなかった。

実を言うと、鬱かもしれないと疑ったことは、一度だけある。飲食店を辞めて3ヶ月ほど経ってから、僕は「ある事件」によって、酷く絶望したことがある(事件の詳細はここでは省く)。それまで一度も「自殺はしない」と誓っていたが、このとき初めて心から死にたいと思った。階段を上がるどころか立ち上がっていることさえできなくて、1日中ソファの上で横になって泣いていた。だが、ひと月で精神の状態が持ち直してきたので、ここでもやはり精神科には行かなかった。今では、最低でもこの時点で受診しておくべきだったと後悔している。

契約社員になって限界へ

ともかく、貯金も減ってきたので、新しい仕事を探さなくてはならない。その前に、もう一度自分の将来について考えた。既に僕は20代の後半。小説に対しても自信を失っている。どこかの会社に就職するべきでは、と思ったのだ。求人を探してみると、某大手小売店が契約社員を募集していた。正社員へのステップアップ制度もあるという。そこで応募したところ、採用された。今年(2015年)のことだ。

働きはじめて、すぐに「きつい」と感じた。しっかりした社風の会社だったが、そのしっかりしているところが、むしろ僕には大変だった。仕事開始から3ヶ月は問題なかったが、次第に仕事についていくのが難しくなった。同僚とのあいだでトラブルも続いた。そして半年ほどで限界に達した。勤務中に吐気がしたり、手が痛いくらいしびれるようになり、またも心から死にたいと思うようになった。もはや生きることそのものに自信を失っていた。

この段階で、ようやく精神科を受診することを決心した。仕事を休職し、近くの診療所に行った。そこで、社交不安障害であると診断された。僕はてっきり鬱症状だけだと思っていたが、社交不安障害が根本原因だったのだ。

それから薬を飲みはじめたが、仕事には復帰せず、退職した。

僕と仕事について

退職の敬意やその後の心境などは別の記事に書いたので割愛する。ここでは、自分が仕事をすることについて書きたい。

率直に言えば、一般的な就職をすることは困難である。大学生の頃はあくまで予感に過ぎなかったが、社交不安障害と診断された今では、はっきりわかる。上述のとおり、自分に責任が増すほど緊張感が高まるので、正社員になって昇進することはむしろ嬉しくない。そうでなくても、ただでさえ企業はコミュニケーション能力の高さを要求してくるのだ。堪ったものではない。

今後病気による症状がどの程度まで軽減できるかによるが、現在の状態としては、しばらくフリーターに戻るのもありかなと思っている。この辺については主治医の方と相談していく。

ただ、少なくとも今年中はバイトであっても働くつもりはない。鬱症状の発生に伴って社交不安障害のほうも悪化したらしく、普通に外出するだけでも軽い吐気を催すようになった。よって、今年いっぱいはゆっくり休養をとるつもりである。

これから僕がやるべきことは、病気を治療しつつ、自分に合った職種を探すことだ。どんな職種がいいかはわからないが、少なくとも接客業が合わないことは充分に理解した。自分にできることとできないことを把握しつつ、よく考えていきたい。