映画『ジャスティス・リーグ』感想〜初見さんには優しくないがクソ映画ではなく、今後にも期待できそう

映画『ジャスティス・リーグ』を見てきたので、感想を書いていきたい。簡単にまとめると、楽しい映画だった。もちろん映画としてはどうかという部分もあるが、それでもアメコミファンなら間違いなく楽しめる。とりあえず『マン・オブ・スティール』や『バットマン VS スーパーマン』みたいなクソ映画じゃなくて安心した。

以下、とりとめのない雑感。

ライバルのMCUが最初の『アベンジャーズ』のとき、ヒーローそれぞれの単独主演映画を何作も制作してから本丸に移ったのに比べ、DCEUは『マン・オブ・スティール』、『バットマン VS スーパーマン』、『ワンダーウーマン』の3作しか作っていない。このためリーグのメンバーのうちフラッシュ、サイボーグ、アクアマンは本作が初登場となったのだが、やはりそのせいで複雑になってしまった感は否めない。特にアクアマンのグランドホームであるアトランティスは、ステッペンウルフにマザーボックスを奪われるためだけにしか存在せず、あれではアクアマンが抱えている背景事情はまったくわからなかっただろう。

とはいえ、それはそうとして、アクアマンの水中戦は面白かった。彼の単独主演映画が楽しみになってきた。

このように複数の背景事情が絡まるためストーリーが複雑になってしまったのだが、それでも全体的なテンポはよかった。『バットマン VS スーパーマン』のように「ワンダーウーマンが登場するところだけが見どころ」などということはなく、序盤、中盤、終盤とそれぞれアクション面での見どころがあった。

キャラクターの描き方を語ると、まずバットマンの描写がよかった。今回のジャスティス・リーグではバットマン1人だけが常人で、そのためほかのヒーローにとってはザコ敵でしかないパラデーモンも、バットマンだけは苦戦してしまう。新人のフラッシュが、最終決戦では文字通りパラデーモンを瞬殺していたことからも、バットマンの常人ぶりが強調されていた。

それなのに、終盤で敵の本拠地に乗り込むとき、バットマンはほかのメンバーに相談なく、勝手に囮になって命をかけはじめるのであった。このバット自己中ぶりこそまさにバットマンという感じだ。ほかにも復活したばかりのスーパーマンが暴走したとき、スーパーマンを止める力はないものの、ちゃんと対応策を用意しておくあたりとか、要所要所でバットマンらしい活躍をしていた。

しかし、本作で最もキャラクター描写がよかったのはスーパーマンだろう。冒頭の子供たちのインタビューに真剣に答える姿とか、ほかのヒーロー相手に無双する最強ぶりとか、決戦の最中に近くの住民のピンチを聞きつけてすっ飛んでいく姿など、「これこそスーパーマン」という描写が多かった。本当、『マン・オブ・スティール』や『バットマン VS スーパーマン』ときは別人だったんじゃないかというくらい、ちゃんとスーパーマンしている。これをザック・スナイダーが描いたのなら少しは彼を見直したのだが、情報を追っていくと、どうも冒頭のインタビューシーンはジョス・ウェドンによる追加撮影であることが確実で、この分だとほかのシーンもジョスの采配かなぁ……と思う。

で、全体的に本作はどれくらい面白いのか、という話だが、MCUと比べたとき、最初の『アベンジャーズ』には劣るけど、『エイジ・オブ・ウルトロン』よりは面白い。「ひとまず合格ラインには達してくれた」という感じで、今後はザックが関わることもないだろうし、続編には期待できそうだ。