アイアン・フィスト シーズン1 第5話「根深き闇」レビュー

「トゥアン王は言った。“他人の本当の意図を知ることはない”」


Netflix限定オリジナルドラマ、『アイアン・フィスト』のあらすじと感想。今回はシーズン1の第5話。

前回のレビューはこちら。

www.usamihiro.info

あらすじ

シーズン1 エピソード5 - 根深き闇

ヤン家からのメッセージにより、ダニーは、ヤミノテが埠頭を利用して人工ヘロインを密輸していることを突き止める。

それをウォードに伝えるものの、彼は信じなかった。しかたなく、ダニーは独自に事件を解決することに。

ダニーがチカラ道場に赴くと、そこにはコリーンと、新しく門下生になったクレアがいた。彼はレストランにテイクアウトを注文し、3人は一緒に食事をする。

クレアが帰ったあと、ダニーはコリーンに頼み事をする。埠頭で人工ヘロインが密輸されている証拠を掴みたいので、そのためのサポートをしてほしい──。一度は断るコリーンだったが、ダニーは、彼女が心の底では戦いたがっていることを指摘。口論の末、コリーンは協力することを承諾してくれた。

一方、ランド社では別の問題が持ち上がっていた。会社が所有する工場で、その付近の住民にガンが多発していたのだ。その件で、工場から出ている化学物質が原因だとして、会社は住民から訴えられていた。この件を担当しているジョイは、工場の経営は合法であり、仮に化学物質に問題があったとしても、それは許可を出している政府の責任であると突っぱねる。しかし本音では、彼女は被害者たちに同情し、心を痛めていた。

そんな折、住民のひとりがダニーに面会して直訴をする。初めて事情を聞かされたダニーは、「本当にすまない」と会社の責任を認める発言をしてしまう。その様子は、住民側の弁護士によって動画で撮影されていた。

その後、弁護士は動画のデータを会社に送りつけ、賠償に応じなければ動画をネット上で拡散すると脅す。この問題で緊急の会議が開かれ、そこで幹部たちは、会社のイメージのために要求に応じるべきだと主張する。しかし、ウォードの判断によって、あくまで要求は突っぱねることに。実は、ハロルドからも「要求に応じろ」という指示が出ていたのだが、父親への反発から、ウォードはその命令に逆らったのだ。

かくして動画は公になり、当然のごとくランド社は市民から批判の的になる。ストレスとプレッシャーで心が弱ったウォードは、先日ダニーが持ってきた人工ヘロインに、つい手を出してしまう。その後、ジョイが部屋にやってきたとき、そこにはラリって子供のようになった兄の姿があった。

深夜、埠頭に潜入したダニーとコリーンは、機関銃を手にした連中がうろついているのを見て、犯罪を確信する。決定的な証拠を掴むため、人工ヘロインが積まれたトラックの荷台に乗り込むダニーだったが、荷台の扉が閉じられ、トラックは発進してしまう。取り残されたコリーンは、近くにあった車に乗り込み、すぐにトラックを追う。

一方、ダニーは荷台の奥にドアを発見する。その先は小さな部屋になっており、ラドバンと名乗る化学者と、その護衛の男がいた。護衛の男は、ダニーの姿を認めると襲いかかってくる。格闘戦の末、護衛の男を倒したダニーだったが、戦闘の巻き添えを食らったラドバンがナイフで胸を刺されてしまう。ダニーは、アイアン・フィストの拳で荷台の扉をこじ開け、後ろから追ってきていたコリーンとともにラドバンを連れ出す。

コリーンはクレアに応援を頼み、チカラ道場でラドバンの緊急手当が行われることに。クレジットカードの意外な使い方によって、クレアは、ラドバンの傷口を塞ぐことに成功する。

その後、ラドバンは、自分こそが人工ヘロインの開発者であると語る。ヤミノテに娘が人質に取られ、強制的にやらされていたのだと。その話を聞いて、ダニーは、自分が娘を助け出すことを誓う。

「ヤミノテ」の名前を聞いて、最初は引くべきだと主張していたクレアだったが、「僕はこのために修行してきた」というダニーを見て、彼を信じることに。そしてコリーンもまた、ダニーと一緒にヤミノテと戦うことを主張する。こうして3人は、ラドバンの娘を救出するために動き出すのだった。

その頃、ダニーに倒された護衛の男は、ラドバンを奪われた責任を取らされ、自分のボスに処刑される。そのボス──マダム・ガオは、荷台の扉が拳でこじ開けられたことを確認し、アイアン・フィストの出現を悟るのだった。

感想

第5話にしてクレア・テンプルが初登場。『ルーク・ケイジ』に引き続き、今回もメインキャラクターとして活躍してくれる。『ルーク・ケイジ』のラストで道場の門下生募集の張り紙を見ていた彼女だったが、その道場はやはりチカラ道場だった。修行を始めて日が浅いものの、コリーンから「かなりの上達ぶり」とお墨付きをもらい、今作からは戦闘もこなすようになっていく。凄いパワーアップぶりだ……。

一方、ヤミノテのボスがマダム・ガオであったことが判明。『デアデビル』のシーズン2ではそんな素振りは見せなかったので、初見時は驚いた。「ヤミノテのボスってノブじゃなかったの?」と思うところだが、その辺の事情に関してはおいおい説明されていく(完全に組織図が明かされるのは『ザ・ディフェンダーズ』だけど)。

しかし、今回の注目は、やっぱりウォードだろう。この話から彼の転落が始まるようになり、ギャグキャラとしての地位を確立させていく。ぶっちゃけ、ダニー自身の物語よりもウォードのほうが面白いんじゃないかと思うほど。彼はこのドラマの裏の主人公とも呼べる存在なので、視聴時には常に注目していきたい存在だ。

www.netflix.com