ルーク・ケイジ シーズン1 第10話「傷心の真実」レビュー

「もう振り返らない」


Netflix限定オリジナルドラマ、『ルーク・ケイジ』のあらすじと感想。今回はシーズン1の第10話。

前回のレビューはこちら。

www.usamihiro.info

あらすじ

シーズン1 エピソード10 - 傷心の真実

ルークを揚げ物にするという前代未聞の手術は、なんとか成功を収めた。銃弾の破片を体内から摘出し、皮膚の再生能力によってルークは回復する。

目覚めたルークは、USBメモリに残されていたデータから、レヴァもまたシーゲート刑務所で実験を行っていた一味であることを知る。彼女は自分を騙していたのか──ルークは悲しみのあまり納屋で暴れまわり、二度とこんな実験を行わないよう医師に警告する。その後、ルークは「レヴァのことは忘れる」とクレアに宣言する。

ルークとクレアが去ったあとの納屋では、バースタイン医師がパソコンの残骸からHDDを取り出していた。無事だったノートパソコンにHDDをつないでみると、USBメモリからコピーしたデータはすべて生きていた。バースタイン医師はほくそ笑む。

その頃、ハーレムでは、ダイアモンドバックがマライアに「ユダ」を量産して警察に売るよう指示していた。

さらに彼は、フードを被り、謎の手袋をはめて、路上で警官を殴り殺す。そして「俺はルーク・ケイジだ!」と叫びながら去っていく。

この事件は警官たちを震撼させた。普通なら怪しい事件だが、大人の男をパンチで6メートルも吹っ飛ばせる人間がほかにいないため、警察の容疑はルークに傾く。

死んだ警官の仲間が必死になって街中を捜索、次々と黒人が乱暴な扱いを受けていく。そんな中、ルークの知り合いだった少年が取調中に警官に殴られるという事件が発生する。

この事件をマライアは政治的に利用する。警察に圧力をかける一方で、演説を行って市民感情を一気に反ルーク、反超人に傾ける。すべては「ユダ」を警察に買わせるための作戦だった。

一方、ルークとクレアは、カール・ルーカスが少年時代を過ごした教会に赴いていた。そこで過去の記憶を思い出したルークは、父の秘書であったデイナという女性が、父と愛人関係であったことに思い至る。デイナはウィリス・ストライカーの母親。つまりダイアモンドバックは、本当にルークの実の兄だったのだ。

ルークは兄を止めるため、ハーレムに戻ることを決意する。

その頃、ハーレムでは、マライアがコットンマウスのクラブで、市民集会を行っていた。クラブの2階にはダイアモンドバックの姿もある。捜査の末、ダイアモンドバックの正体がウィリス・ストライカーという男であることにたどり着いていたミスティは、彼を逮捕するため2階へ上がっていく。

そこへルークとクレアもやってくる。ミスティの姿を発見したルークは、彼女のあとを追いかける。

ダイアモンドバックと対峙するミスティだったが、彼の早撃ちによって腕を負傷してしまう。そこへルークが割って入る。ルークは自分の身体を盾にしてミスティを守った。

銃声によって集会の場は混乱に包まれた。人々が慌てて外へ逃げ出していく。ルークはミスティを抱えながら1階に飛び降りるが、すぐにダイアモンドバックの部下に囲まれてしまう。

銃弾と悲鳴が飛び交うなか、ルークは「俺が守る」とミスティを励ますのだった。

感想

『ジェシカ・ジョーンズ』から続いてきたレヴァ関連のエピソードがひとまず終了する。視聴者的にはやっぱりという感じだが、彼女もシーゲート刑務所のファイトクラブに関わっていたようだ。

傷心のルークだが、この真実を知ったことで「もう振り返らない」と決意する。ようやく前に進む覚悟ができたようだ。

一方、宿敵であるダイアモンドバックは過去に囚われている。ルーカス神父から実の息子扱いされなかったことから、ルークを恨み続けているのだ。

こうした構図からも、本作のテーマが「過去を振り切り、前に進むこと」であるとわかるだろう。

また、本作は人種問題も扱っているが、その側面も今回のエピソードで描かれていた。

無実の黒人が暴行を受け、それを黒人の政治家が自分の利益のために利用する。ちなみに黒人の少年を殴った警官もまた黒人だ。

このことからわかるのは、黒人を差別しているのは白人だけでない、同じ黒人の中にも差別意識があるということだ。「黒人は差別してもよい」という空気が社会の中にあり、それこそが一番の問題なのだと本作は描いている。

www.netflix.com