ルーク・ケイジ シーズン1 第7話「本当の自分」レビュー

「傲慢な態度をやめて手を汚せってことだ」


Netflix限定オリジナルドラマ、『ルーク・ケイジ』のあらすじと感想。今回はシーズン1の第7話。

前回のレビューはこちら。

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あらすじ

シーズン1 エピソード7 - 本当の自分

釈放されるコットンマウス。証拠のメモも、裏付けをとれるスカーフが死んでしまったため、もはや意味はない。さらに押収された銃器も回収し、ドミンゴに渡すことができた。すべては元通りになる。あとはルーク・ケイジさえ始末すれば……。

警察署では、事件の捜査に当たっていた警部が解任されることになった。スカーフ刑事の汚職の責任を取らされた格好だった。かわりにやってきたのは、リドリー警視正。ミスティとは知り合いであり、敵対的な仲だ。リドリーは、すべての現場で目撃されているルーク・ケイジを疑うように言う。コットンマウスから遠のいていくことに、ミスティは焦るばかりだった。

そのルークは、コットンマウスに呼び出され、クラブへ赴いていた。そこでコットンマウスから、カール・ルーカスの過去を調べ上げたと告げられ、従わなければシーゲート刑務所に通報すると脅される。

このひと言は、ルークが最も恐れていたことだった。理髪店に戻ったルークは慌てて街を出ようと準備をする。それを制止したのはクレアだった。彼女は、「ヒーローとして立ち向かうべきだ」と諭す。

ストリートで、「ニューヨークの戦い」の映像ディスクを売っている少年がいる。その少年にルークは声をかける。ドミンゴを見かけたら教えてほしい、と。そして情報を得たルークは、ドミンゴがいるジムへ。銃撃してきた部下を一蹴し、ドミンゴが受け取った銃器を奪い取る。

その後、ルークはミスティを呼び出し、彼女に銃器を渡した。続いて協力を呼びかけるが、相棒の不正と死をいっぺんに経験したミスティは情緒不安定になっており、ルークにつらく当たってしまう。

一方、コットンマウスのいとこであるマライアは、相変わらず窮地に陥っていた。コットンマウスは釈放されたものの、黒い疑惑によって、彼女の政治家としての評判は地に落ちた。そこに政治家のブーン議員が現れ、彼女に辞任を要求してくる。つっぱねるマライアだったが、今度は別の議員から電話で辞任を要求される。完全に袋小路だった。

そこに現れたのはシェイズだった。シェイズは、マライアに「お前はもっとやれるはずだ」と発破をかける。彼の意図がわからず、困惑するマライア。

凄まじい重圧のなか、マライアはクラブに行き、コットンマウスと2人きりで話をする。家族を助けるべきだと主張する彼女と、お前の傲慢さには付き合いきれないと辟易するコットンマウス。

激しさを増していく口論。そしてコットンマウスがマライアの尊厳を侮辱したとき、事件は起こった。マライアはクラブの2階からコットンマウスを突き落とし、マイクスタンド何度も殴打した。彼女が我に返ったとき、既にコットンマウスは息絶えていた。

マライアは自分の行いに恐怖した。そこにシェイズが現れる。彼はどこか嬉しそうに驚いた。そして、コットンマウス殺害の罪をルーク・ケイジになすりつけようと提案する。

そんなことが起こっているとは知りもしないルークは、クレアと談笑しながら夜のハーレムを歩いていた。やはりムショ行きが怖いルークは、「覆面でも被ろうか」と語る。だがクレアは、「あなたは顔が見えているから信用される」と反対する。

その様子を1人の男が覗いていた。男はライフルの照準をルークに合わせる。「よう、カール。”ユダ”をお見舞いするぜ」そう言って引き金を絞る。

発射された弾丸は、無敵の皮膚を貫いた。腹から血を流して倒れるルーク。苦痛に歪む声がストリート中に響くのだった──。

感想

物語の転換点。これまでの総決算と、今後の展開への伏線。故に考察すべき点はあまりない。今回のストーリーは、見たままを受け取ればいい。

ストーリーの合間でコットンマウスの過去が明かされるが、実は主眼はマライアである。

コットンマウスには音楽の才能があり、少年時代は音楽家になりたいと思っていたのだが、ママ・メイベルがそれを許さなかった。彼の人生はママ・メイベルに操られており、マフィアのボスになったのも、単純にメイベルの跡を継がされたからに過ぎなかった。

一方、学校に通わせてもらい、光の道を歩んだマライアだったが、実は彼女の奥底には、ママ・メイベル譲りの凶暴さが潜んでいたことが明らかになる。コットンマウス殺害を機に、彼女は少しずつ「本当の自分」に目覚めていく。

エピソードのタイトルが、最初はコットンマウスと思わせておいて、実は別の人物をさしていたというのが面白いところ。

突然のコットンマウスの死だが、それだけでは終わらない。直後に謎の男が現れ、「ユダ」をルーク・ケイジに食らわせる。ユダの一撃は殺すまでには至らなかったが、無敵の皮膚を貫き、ルークに大怪我を負わせることに成功する。はたして、この男の正体は?

敵の突然の死。そして新たな強敵の登場。いよいよ物語は核心へと動きだす。

さて、全話を視聴してから今回のエピソードをあらためて見ると、思うところがある。

今回のエピソードで、コットンマウスとマライアの過去が描かれた理由。それは、過去を受け止めずして、本当の自分を取り戻すことはありないからだ。

今後、ルークも自分の過去と対峙しなくてはならなくなる。振り返ってみれば、これはルークが、本当の自分を取り戻すために必要な過程だったのだ。

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