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姫呂ノート

散文的な個人ブログ

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映画『思いやりのススメ』レビュー

映画

ちょっとした映画を見た。

『思いやりのススメ』という映画で、Netflixのオリジナルコンテンツだ。

原題は『THE FUNDAMENTALS OF CARING』で、直訳すると「思いやりの基本」といったところか。内容的にはこっちのほうが合っている。

主演はポール・ラッド。アメコミ映画『アントマン』の主役で有名な人。

あらすじ

新米介護人のベンは、初仕事としてトレバーという車椅子の少年の介護を担当することになる。トレバーは筋ジストロフィーという不治の病にかかっており、長くは生きられない身体だった。

生活のほとんどを室内で過ごすトレバー。そんな彼とある出来事から口論になったベンは、彼を連れて旅に出ることを決める。目指すはアメリカの名所、「世界で一番大きな穴」。

旅の途中、ベンたちはヒッチハイカーの女性ドット、妊婦のピーチズと出会い、彼女らも含めて4人で一緒に「世界で一番大きな穴」へ行くことになった。果たして、この旅の行き着く先に何が待ち受けているのか……。

見どころ

良くも悪くもベンとトレバーの関係がすべてかな、といった感じ。

トレバーはとにかく「クソガキ」といった少年で、初登場時に知能障害者のふりをしてベンをびびらせるわ、口を開けば何かと「クソ」を連発するわ、挙句にパニック発作のふりをしてたびたびベンを困らせるわと、問題行動に事欠かない。

それでもどこか憎めないのは、年相応の少年らしい部分もあるからだろう。初めてドットに話しかけられた際に、緊張するあまり無愛想なひと言しか返せなかったシーンは初々しさを感じさせた。

一方、ベンもベンで問題を抱えている。彼は奥さんから離婚を迫られているのだが、踏ん切りがつかなくて裁判所からの命令に逃げまわっている。元は作家だったが、息子を事故で失って以来、何も書けなくなってしまった。

トレバーと旅をするなかで、ベンもまた、心に負った傷を癒していくことになる。

このように、「片方がもう片方を助ける」というような一方的な関係でないところが、この映画の良いところだ。

感想

丁寧に作られたヒューマンドラマで、それ故に目新しさがない。鑑賞後は「つまらなくはないが特別面白いわけでもない」という、なんとも微妙な気分になった。

ラストのほうで、外にいるときに陣痛が始まったピーチズを、素人のベンがその場で赤ん坊を取り出すシーンがあるのだが、これはちょっと無理があったのでは……。こういうところも地味にポイントを下げている。

全体を通してストレートな構成で、それ故に評価も無難なところに落ち着いてしまう。この記事の冒頭で「ちょっとした映画」と書いたのもそのため。もっとひねりがあればな……と思った。


思いやりのススメ 予告編 - Netflix