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姫呂ノート

散文的な個人ブログ

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デアデビル 第11話「正しき者の道」レビュー

デアデビル

「なぜ心の中に悪魔の存在を感じるんですか? 這い出ようとする悪魔を……それも神の計画なんですか?」

「君の中の天使を呼び覚ますためかもな。そのために心の奥で葛藤している」

「僕の中の天使と悪魔は同じかもしれない」

「分からんよ。だが悪魔が迫っていると思うと人は教会に足が向く。それが神の計画かもな。悪魔が神に作られたのは、恐怖の象徴となるためだ。我々への警告だよ。正義の道を進めと──」


Netflix限定ドラマ『デアデビル』のあらすじと感想。今回は第11話となる。

なお、前回のレビューはこちら。

uhiroid.hateblo.jp

思いがけない危機に見舞われたフィスクは心配のあまり意気消沈してしまう。それが原因でウェスリーが単独行動をするのだが、やはり事態は予想外の方向へ転がっていく。これまでと一転してフィスクがピンチに陥っていくのと対象に、マットは、クレアや神父との対話を通じて己が戦いの理由を思い出し、覆面の男として復活を果たす。物語は、いよいよクライマックスへ。

あらすじ

エピソード11 - 正しき者の道

パーティーの最中、毒物で倒れて意識不明になり、病院に担ぎ込まれるバネッサ。最愛の人が生死をさまようことになり、フィスクはこれまで誰にも見せたことがないほど意気消沈する。

いったい誰が飲み物に毒を入れたのか。ウェスリーとリランドは、ヤクザの残党とマダム・ガオを警戒するが、どちらも確証はない。

そのとき、フィスクの母から電話がかかってきた。しかし、フィスク自身はバネッサが心配で電話に出る余裕がなかったため、ウェスリーがかわって用件を聞いた。そこでウェスリーは、フィスクの母に面会者がやってきたことを知る。本来は主に指示を仰ぐべきところだが、今はそれどころではないと判断し、誰にも告げずに自分だけでこの問題を処理することを決める。

一方、クレアが治療のためにマットの元を訪れていた。あの爆発事件以来、顔を合わせていなかったふたりだが、今のクレアは、もう何を言ってもマットを止めることはできないと理解していた。彼女は、マットの生き様を「聖人か救世主に近い」と評する。

その後、マットは教会に足を向けた。なぜ自分のなかに悪魔の存在を感じるのか、その疑問を神父にぶつける。苦悩するマットに、神父は、「正義の道を進めという警告」と答える。自分の部屋に戻ったマットは瞑想し、前回の敗北の記憶を痛みとともに受け入れ、再び立ち上がるのだった。

夜、覆面の男になったマットは、フィスクの手下を尋問して情報を聞き出す。知りたかったのは、フィスクが着ていたスーツの秘密である。軽く、刃物すら跳ね返す丈夫な防護服。あれを手に入れることができれば、強敵とも互角に渡り合える。

情報を元に、マットは仕立屋のメルビンを訪れる。マットの姿を見るなり襲いかかってきたメルビンだったが、返り討ちにして事情を訊いてみると、恋人を人質にとられ無理やりスーツを作らされていることがわかった。そこでマットは、強力なスーツを作ってくれれば、必ずフィスクを街から追い払うと約束する。

その頃、カレンはやりきれない気持ちだった。マットとフォギーは自分の知らない事情で仲違いし、フィスクの母から聞き出した秘密も、フィスクを追い詰める決定打にはならないとユーリックに否定されてしまった。どうにかしなければと焦りながらアパートに帰ろうとしたとき、いきなり何者かに捕まってしまう。何かの薬品を嗅がされ、一時的に気を失い、次に目を覚ましたとき、目の前にいたのはウェスリーだった。

死を覚悟するカレンに、ウェスリーはある取引を持ちかけるのだが──。

感想

あらすじでは紹介しなかったが、眠りつづけるバネッサに、フィスクが「私には祈るものがない。私にできるのは、こんなことをした奴らを苦しめてやると、約束することだけだ」と語りかけるシーンがある。

作中でマットとフィスクはさまざまな点が対比されているが、代表的なのは、マットが自分のなかに悪魔の存在を感じているのに対し、フィスクは、自分は怪物ではないと頑なに否定していることだ。そして、マットは誰も殺さないポリシーを貫き、フィスクは躊躇なく邪魔者を始末する。どちらのほうがより本物の悪魔に近いのかは明らかなのだが、この差はどこから生まれるのか。

自分を悪魔かもしれないと疑いながらも神に祈るマット(彼はカトリックである)と、何にも祈るものがなく、ただ敵を苦しめることしかできないフィスク。この「祈るもの」があるかどうかが人間と怪物の境目である、と製作者は描いているのだろう。それが今回のエピソードのキモだったと、僕は思う。

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